5月26日(日)外国人ゲストを対象に茶事の体験会を開催しました。亭主は、当団体の前事務局長であった太田美里先生(茶華道家)です。懐石から始まり、濃茶をいただき、しつらえを変えて薄茶まで、一連の流れを体験しました。タンニンとカフェインが多い濃茶をいただく前に、胃袋の中を整える意味で食べる「懐石」。まずはお椀のおすましを一口いただくようにとアドバイスいただきました。塩味やうま味の基準が決まり、その後の一品ずつを味わうように、と教えてくださり、皆、納得の様子でした。
表千家流の畳の歩き方や座り方、立ち方を教えていただきました。かんたんなようですが、床に座る習慣がない外国人にとってはなかなかむずかしいようです。縁を踏まないこと、一畳は六歩、半畳は三歩、いつも左足から入ること。歩く、座る、立つという一連の基本の動作にも美しさを感じます。
五感で楽しむ日本の伝統文化
その後、「あおうめ」という名前のついた主菓子が出されました。青梅が実るころの季節を感じ、あおうめ、という言葉を耳で楽しみ、その色や形を目で楽しむことを教えていただきました。中の餡には青梅の粒が練り込まれていてなんとも言えない上品な甘さ。その後、濃茶をちょうだいしました。普段飲まれる抹茶は薄茶と呼ばれていますが、濃茶は、名前のとおり薄茶の2倍の抹茶が入り、ペースト状に練られたものです。品質の高い抹茶が使われていて、見た目に衝撃を受けましたが、芳醇な風味で味わい深く、意外に美味で驚かれた様子でした。
次に薄茶の席です。茶室の雪見障子から明かりが入り、お香がたかれ、雰囲気が変わりました。干菓子と薄茶の席の後で、今度は外国人の皆さんがお茶を点てる機会を設けてくださいました。太田先生の粋な計らいに一同びっくりでしたが、本当に貴重な体験をしました。
Feel Japan の3動画は英語字幕付です
茶道の基本動作を太田先生が初心者向けに動画にまとめてくださったものが以下の3本です。日本の文化を海外の方たちに知ってもらうために、字幕付きになっています。日本人でも知っているようで知らないことが満載です。ぜひご覧ください。