ツナガルプロジェクト第4回 10月25日(日)10:00~11:00
今回のゲストスピーカーは、ハワイ在住、ハワイアン航空パイロットのマーセル モナハンさんです。
パイロットのお仕事とその魅力について、参加者17名にお話しいただきました。
お父様はニュージーランド人、お母様はアメリカ人、生まれはドイツというマーセルさん。
生まれた時から、世界の広がりを感じさせる生い立ちです。大学はニュージーランドで神経解剖学を専攻され、卒業後は、英語教師として愛知県大府市でのALTを社会人の一歩として選ばれました。
大学卒業から来日するまでの隙間時間を使って、プライベートパイロットのライセンスを取得されたのは、この頃だとか。
ALTの3年任期を終えられ、自分は何が好きなのか?自分は何がしたいのか?を考えた時、
「空が好き」「飛行機に乗ることが大好き」という、自分の好きなことに舵を切るという決断をされました。
アメリカでパイロットをしている従弟に詳しく話を聞き、多くのスクールが存在するアメリカでライセンスを取得されます。
マーセルさんが資料として見せてくださった、パイロットライセンスの違いには驚きました。
プライベート・インストロメント・エアライントランスポートと大きく3つに大別され、
その中にも、エンジンの数によって、シングルエンジン・マルチエンジンと細分されています。
一口にパイロットといっても色々あるようです。
フライト日の過ごし方(ルーティーン)もお聞きしました。
ミーティング、フライトプラン確認、機体確認と、離陸前には多くの業務がある中、空港に入るのは2時間前。思ったよりも短い時間に集中して行うことは、意外な事実です。
40ページにもなるフライトプランという資料があり、その一部を見せていただくことができました。
気圧やジェットストリームなどの情報が細かく記された資料は、それを読み解くだけでもかなりの知識と経験が必要なことがわかります。パイロットは、それを一瞬にして分析し、安全な飛行をしなければなりません。
マーセルさんは終始にこやかでとても親しみを感じる方なのですが、尊敬の念が一気に湧き上がりました。
実際に見せてくださったライセンスカードには、氏名・住所・身長・体重・髪の毛の色まで表記され、
細かな情報が並びます。多くの命を乗せて運ぶという使命の重さが表れているようでした。
クイズでは
Q1.「パイロットのフライト時の食事は、毎回ファーストクラスの食事でしょうか?」
Q2.「マーセルさんが今までに飛行した合計距離は、地球何周分でしょうか?」
という問いに参加者が挙手制で回答をします。
マーセルさんへの質問タイムでは、
パイロットを夢見る男の子から「パイロットになるために必要なことはなんですか?」という問いが上がりました。
「アクシデントが起こっても思慮深く考えられる冷静さと、チームで仕事をしていくからコミュニケーション能力かな。技術は、ゲームが上手なら大丈夫!」というマーセルさんの回答に、お母様と顔を見合わせてにっこり笑う姿が印象的でした。「それなら僕にもできる!」という微笑みですね!
他には、「今までで一番危機的だったアクシデントはありますか?」「一番好きな国はありますか?」など。
時間の関係で多くの質問が受け付けられなかったのは、残念でした。
「僕は、大好きな仕事を見つけられて、とてもラッキーです。
一日一日を大切に、好きなことをして時間を過ごすこと。そして、それをするために人生はあると思っています」
という素敵なメッセージを参加者に届けてくださいました。
最後は、参加者全員でアロ~ハと言いながらハンドサインでお別れ。
大空を見上げて深呼吸。とても清々しい一日をスタートすることができました。
視野を広く持つことの大切さを再認識しました。
マーセルさん!楽しく興味深いお話しをありがとうございました。
おまけ
クイズの答え
Q1.〇 毎回ファーストクラスの食事だそうですよ。
Q2.地球163周(月までなら9往復)すごいですね!
2020/10/26